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2023年4月29日土曜日

「日本会議の正体」 青木理著 平凡社新書

 

「日本会議の正体」 青木理著 平凡社新書 ★★★★★




先日 JR駅前の大型書店内をぶらぶらしていたら、「創価学会: 政治宗教の成功と隘路 櫻井 義秀 (編集), 猪瀬 優理 (編集)」が法蔵館より出ていた。価格は2,530円。

目次は下記の様になっている。

はじめに [櫻井義秀]

第一章 創価学会研究の視点 [櫻井義秀]

第二章 集合的記憶としての「勝利」への道筋 [櫻井義秀]

第三章 創価学会の選挙活動と信仰 [猪瀬優理]

第四章 「破られた契約」――路線変更とその現在 [粟津賢太]

第五章 「家族」イメージとその政治性 [猪瀬優理]

第六章 成長=成功神話――長期的展望を失うメカニズム [櫻井義秀]

あとがき [猪瀬優理]

執筆者一覧

索引

 やっぱり書店へ行くと面白そうな本がありますね。

 

今回は「日本会議の正体」 青木理 平凡社新書 を読んだ。

目次は以下の通りです。

プロローグ

外国メディアはどう報じてきたか/日本メディアの追随

1章 日本会議の現在

右派人士を網羅した「国民会議」/“宗教右派”が結集した「守る会」

「国民運動」を支える基盤として/「最大の敵」の喪失と“原点回帰”

現実政治への影響/資金面は誰が支えているか/個別のテーマごとにフロント団体

宗教団体が下支え/「地方から都市へ」/日本会議の“理論的頭脳”

内部資料による国会議員懇談会の現況/地方議会への浸透

「安倍さんにとっては、ありがたい存在」

2もうひとつの学生運動と生長の家──源流

事務総長・椛島有三の原点/右派学生の蠢動/全国学協初代委員長・鈴木邦男の証言

創価学会へのライバル意識と危機感/「日本会議の大元は生長の家」

谷口雅春の才覚と手腕/「『天皇国日本』は世界最大の文化的創作」

政界の“谷口雅春信奉者”たち/生長の家政治連合/生長の家の「政治との断絶宣言」

現総裁の「侵略戦争論」と路線変更/日本会議の実務部隊

「自民党ができないことをやってくれている」/日学同第3代委員長から見た日本会議

「楯の会」1期生の証言/根底にある「宗教心」

3章 くすぶる戦前への回帰願望──日本会議と神道

戦後体制への憤懣/日本会議内部での神社本庁の役割/神社界に流れる通奏低音

神社本庁の動員力、資金力/憲法改正「1000万人署名」の実態

「自民党に限らない改憲派を糾合したい」/「社会が乱れているのは、信仰心のなさ」

「運動がやりやすくなった」

4草の根運動の軌跡

最初の成功体験/「下から」の運動と「上から」の政治力

自民党を「正しき軌道に導く戦い」/47都道府県にキャラバン隊

できあがった運動形態/「自民党の変質を憂う」/伝統にもとづく皇室行事を

「新憲法研究会」を組織/「謝罪病をいかに治療するか」/「伝統的家族観」に拘泥

国旗国歌法の可決で万歳三唱/靖国をめぐる動き/渦を巻く教育基本法への憤懣

「教育基本法改正は憲法改正の前哨戦」/「阻止・反対の運動」からの転換

戦後体制の元凶の打破へ

5章 安倍政権との共振、その実相

蓄積してきた手法と組織を総動員/改憲へ向けて押される最後のスイッチ

「歴史的事件が起きている」/“右派政界の次期エース”稲田朋美の証言

「濃密な関係は全然ありません」/憲法改正問題の根本

日本会議の存在は大きいのか/右派勢力へのアンチテーゼの消滅

そして、日本会議の正体とは

あとがき

参考文献・資料一覧

関連年表

 

 これが、調査報道だというような本です。日本会議の中の人に対するインタヴューが多く乗っている。これが面白く興味深い。しかし著者によると、関係者へ取材を申し込んでも断わられることが多かったようです。本書のあとがきあるように、「いちどは取材に応じるという返事をもらったのに、ほどなくして「日本会議から取材に応じるなと指示された。」といって断りの連絡がくるような」こともあったようです。建国記念日の奉祝行事のさいに日本会議事務総長の椛島氏へ名刺を出して挨拶をして取材を申し込んだら、挨拶すらしてもらえなかったよこともあったうでうす。2016年の話なので、日本会議の研究 (扶桑社新書) 菅野完著が2016430日発行なのでその影響があるかもしれません。

 

 日本会議は1997年に「日本を守る国民会議」と「日本を守る会」が合流する形でできた会です。「日本を守る会」は臨済宗僧侶 朝比奈宗源氏が結成の発端になった。結成に生長の家教祖谷口雅治氏が大きく貢献した宗教団体が集まった組織のようです。

 その生長の家は1993年に政治活動から一切手を引きます。その理由が政策面では、人口妊娠中絶問題だったようです。優生保護法の中にある中絶理由で経済的理由の削除を強く訴えたが医療団体と女性団体が強く反発にあった。その団体の支援を受けている自由民主党議員の反発で自由民主党執行部が見送った。生長の家おかかえの議員が参院から衆院へ鞍替した。そのために、1983年の参院選挙で成長の家が擁立した議員の名簿順位が21位と低いために次点で落選した。そして2016年に安倍晋三首相の政治姿勢に対し明確な「反対」意思を表明しています。

 政治との関係ですが、2015年の日本会議議員懇談会加盟議員一覧表によると自民党の衆議院議員数が185名、参議院議員が61名、維新の党、衆参両院で15名、民主党8名、次世代の党6名、日本を元気にする会1名、無所属5名となっている。

 

インタヴューが興味深かった。日本会議から取材に応じるなと言われているのにも関わらず取材を受けている人たちのインタヴューが面白かった。当時東京都議の古賀俊昭氏に対する日本会議の安倍政権に対する影響についての質問が印象に残った。

 きちんとした調査報道は、面白いです。読んで損はないです。


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